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尾道・ゆりえ様参拝の旅(11) 志賀直哉旧宅・文学記念館・帆雨亭

 宝土寺の下を過ぎて、千光寺新道を見上げればいよいよ、志賀直哉旧宅への案内板。

 看板の示すとおりに道を折れると、尾道市文学公園。
 公園といっても、小さな空間と記念碑があるくらいですけれど。
 右手の階段を上っていくと、志賀直哉の旧居に着きます。

 ココが志賀直哉のハウスね!

 元は三軒長屋になっていて、写真に写ってる左側一軒を受付、中央一軒を展示場とし、右側の一軒、志賀が実際に住んでいたところはそのまま保存されています。
 1912年から住んでいたとのことなので、もうすぐ100年。

 志賀宅は、三畳と六畳のわずか二間と台所のみ。なんでも玄関もないそうで、縁側か台所のほうから出入りしてたようです。縁側の向こうは人一人歩けるほどの幅だけで、すぐ崖になってるのだが……。
 生まれ故郷・宮城県の景色と、ここの窓から見える景色が似ていたからここに住んだ、と、案内してくれたお爺さんの曰く。

 台所のほう。
 貧しい暮らしをしていたのだろうか、と現代の視点では思えてきますが、実際どうなのだろう。
 志賀はブルジョアですから、別に当事としては貧しい家でもないのかもしれません。
 とはいえ、この頃は志賀も駆け出し作家、しかも親と喧嘩して東京を飛び出してこっちに来たばかりですし、懐が寒かったかもしれません。
 まあ、ガスストーブをガンガン使いまくり、尾道中で二番目に多いガス使用量を記録した、なんてブルジョアなエピソードもあるそうですが。

 窓からの景色は、大体こんな感じです。
 室内に立ち入ったのではなくて、外から回ってきて撮ってます。

 志賀旧居から少し歩いて、文学記念館。
 地元企業役員の福井氏が建てた、数寄屋造りの建物で茶室つき。建物自体が国の登録有形文化財になってます。

 尾道ゆかりの作家の遺品や生原稿などが展示されています。
 林芙美子は特に力が入っていて、東京時代の書斎を再現したり、当事着ていた着物が飾られていたりなど。

 知らなかった作家ですが、高垣眸が興味深い。
 著書を飾ってあるんですけど、子供向け冒険小説もあれば時代劇も戦争ものもあり、果てはSFまで、幅広く活躍していたのがよくわかる展示でした。

 文学記念館を出て、じゃあそろそろ日が沈む前にロープウェーに乗って、山頂の展望台に行こう、ということに。
 でもその前に休憩。
 ちょうど帆雨亭があったので立ち寄りました。

 頼んだのは、夏季限定のカキ氷・ゆずシロップ。
 着色料がないので白く見えますが、味はしっかり甘酸っぱく上品。いい感じ。

 店内は閑静な雰囲気で……またノートがあるな。
 志賀などの初版本が並ぶ「おのみち文庫」も店内にあり、一部は手にとって見ることもできます。

 カキ氷が景気よく大盛だったから、ぽろぽろこぼしてみっともない食べ方になってしまったのを気にしつつ、一休みを終了。
 そして多分ここで、昼に買ったばかりのハンチング帽を忘れていったんですが、気付いたのはずっと先でした。惜しい。

そろそろ景色を楽しもう・・・