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ラブプラスがキモいと感じるオタクについて
 ラブプラスがキモい、と感じる二次元系のオタクが結構おるようだ。
 根拠というと、まあ、ネット見てるとなんとなくそう見えるなぁ、程度のものなのだけれど、mixiニュースでラブプラス人気が取り上げられたとき、アニメキャラを自分の写真に使ってる人がキモいとか現実見ろとか日記書いてるのが、思いのほか多く見られた。
 私がアイドルマスターやってた頃には、アレは無理だとかキモいとか二次元オタの中でもアイマスやってる奴は終わってるとか色々言われた実感がある。
 それに、90年代後半くらいのエロゲー・ギャルゲーブームが終わって、逆に「ギャルゲーは売れない」といわれるようになって久しくもある。

 上のような理由から、恋愛ゲームというのは、同じ二次元族からもキモいといわれることが少なくないと見える。
 どういうオタクが恋愛ゲームに興味を持たず、自分のアニメ趣味棚に上げてラブプラスやアイドルマスターをキモいというているのか。
 そのあたりに、思い当たることが少しある。



 私はときメモが直撃した世代だけれど、あの頃のときメモは、いわゆる萌えるオタクではない分野のオタクでも手出ししてるのが当たり前、くらいの勢いがあった。
 ちょっと前の同級生、ちょっと後のToHeartとあわせて、こういうのやりそうな連中は当たり前に、やらなそうな格闘ゲーマー(当時は格ゲー大ブーム時代でもある)までも、そもそもそれほどオタクの類ではなさそうなところにまでがハマっていた印象がある。
 当時高校生〜大学生くらいだった自分の身の回りだけが観測範囲の話ではあるけれど。
(各タイトルの発売日には数年のズレがあるが、当時は賞味期限長かったから、大ヒット作なら3、4年遅れでハマってもファンが活発なのが当たり前だった)

 私はというと、ときメモはちょっと、朝から50キロのランニングとか色々マンガ過ぎるのがノれなかったのだけど、ToHeartにはずいぶんハマったものだ。
 つまりは、世界征服ロボとかを笑いながら楽しむような、ちょっと距離とった付き合い方じゃなくて、くそまじめにToHeartにずぶずぶ浸かっていくほうの人間だったわけで、まったく痛い人といえばその通りであった。
 しかしながら、同じようにToHeartにずぶずぶ行った人のコミュニティは強力だったし、ときメモにずぶずぶ行った人も、同級生にずぶずぶ行った人も大勢おったから、そんな感じが普通というても過言でなかろう。

 当時の恋愛ゲームは、プレイヤーキャラと自分を重ね合わせてずぶずぶ行くのが当たり前の遊び方だった。
 あの時点では、恋愛ゲームなんてまったく未知の概念だったから、身構えることもできず、自然とそう読まされてしまっていた。そしてそうさせられてしまうことが斬新だった。
 あの頃、あれほど恋愛ゲームが席巻したのも、まったく新しかったからだろうと思う。

 ゲーム自体を落ち着いて思い返すと、やっぱり、今の目で見るとクラシックなものだった。
 ときメモはまあゲーム性が高くもあったとはいえ(少し前に流行っていた育成ゲームの拡張みたいなものだから斬新とはいえなかったが)、同級生もToHeartなど、ゲームとしては単なるエンカウント探しに過ぎんかった。
 ストーリーも、ときメモは半ばネタみたいなところがあるし、ToHeartもやはり今となってはシンプルで安直にも感じよう。
 それでもあれだけ大勢ずぶずぶいかされてしまった。


 してみると、未知の恋愛ゲームにやられた世代の私らは、恋愛ゲームは面白いものだと受け入れられる受容体を持っておる。
 しかし恋愛ゲームブーム以後にオタクの世界に入ってきた世代は、予備知識持って恋愛ゲームに触れてしまう。
 その結果、大して面白いものではないとドライに見てしまう人が生まれうる。(ブーム期には粗製濫造もつきものだし、ときに現れる良作も、初期の傑作へのアンチテーゼ的な要素が面白いところだったりするものだから、最初を知らないと伝わりにくい、というような事情もある)
 また、ToHeart以後には、エロゲの恋愛ゲームがどんどんストーリーに傾倒した読み物になっていってしまったから、ここから入って「絵と声のある読み物」という形で受容してる人もありえる。これだとラノベ読んだりアニメ見たりするのと大差がなく、「プレイヤーと自分を重ね合わせてずぶずぶ」という消費にはならん。

 そこにくるとラブプラスなんて、ずぶずぶいくように作られてるゲームであることはやらなくてもわかる。
 ときメモ旋風を経験した私らは、ラブプラスブームを見ても「そりゃあこれにハマったらこうなるなー」と理解できる。
 しかし恋愛ゲーム受容体を持たない、持つ機会を失った世代のオタクにとっては、こういうハマり方は、よく理解できない異様なことに見える。そういう心の動きも、まあ理解できる。

 ラブプラスをキモいと感じるか否かは、世代的な要因も小さくない、というのがこの話の結論である。
 ときメモというものがかつて流行ったことを知ってるがゆえに、恋愛ゲームにハマれなかった世代がある、と言い換えてもよかろうか。
09/11/09 21:56更新 / M.R.O.G.
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